執務室の中で、エシャールは行ったり来たりを繰り返していた。
「ほら、二人とも。あなたたちのおとうさまよ」
 ゼニスに用意させた書物を見ながら、エシャールは子供達の傍にいた。疲れているアイーシャがなるべく休めるように。泣き出すのを防ぐためだ。
「じい」
 階段を降りる途中でゼニスを見つけて呼びかける。ゼニスはレットと立ち話をしていた。
 ゼニスからの書状はすぐに聖都のゲディスの許に届けられた。
 天空の書院では天帝がぐったりと椅子に寄りかかっていた。
 聖なる泉の街で暮らすセアラの許にも、ゼニスからの書状が届けられた。
「碧の執政官家よりお祝いの品をお届けにあがりました」
 夕食の席でその話をゼニスにすると、ゼニスが珍しく爆笑した。
『シュレーシア!いっこうに泣き止まぬ。早く来てくれ!』
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