抱きしめられたままアイーシャはしばらく泣いていたが、やがて口を開いた。
 雨の月。
 この世に生あるものすべてに水の恵みを与えよ、という天帝の思いから生まれた
この月は、普段よりも雨の日が多くなる。
2006.02.03 あれ?(笑)
すいません、
いきなり第七章始まっちゃって(爆)。
いや、昨日の話書いてたら、
こりゃもう章分けしたがいいなあと。
第六章ですでに21話も書いていたなんて
思わなかったもんで。
そんなわけで、第七章です。
正直まだ自分の中では話は中盤な感じです。
…最後さえどの時点の話にするかわかっていませんから…(笑)。
 執政官の態度から察したのか、妻は彼の肩に手を置いた。
 結局捜査は打ち切られた。碧の執政官としてはまだまだ探りきれてはいなかったが、
いつまでも海の都の問題にかまけているわけにもいかなかったのである。
『確かに少女はお預かりしています。少女の兄上から。しかし…』
『その、隠れ家から出てきた青年は何か持っていませんでしたか?』
 海の執政官家御曹司を探しだし、亡き執政官の仇を討ちたい執政官家元執事は、
碧の都の執政官からの知らせを受けて泉の都を目指していた。
 あれは、初めて御曹司が聖都に行くことを許された時のことだった。
「頭、そろそろ泉の都に入りますが」
 手下達は街の中で情報を集めていた。頭が元は海の執政官家の執事であることを
わかっている彼等は、何とか頭のために御曹司を探そうと必死だった。
 先に戻ってきた手下の話を聞いていた頭は渋い顔をしていた。
 辺境の街は、泉の都の中でも規模の大きな街である。頭は配下に命じて再び
情報収集を始めた。
 街外れの雑貨屋。エシャールが時折売り物の警備を頼まれてやってくる店である。
 雨の月も明けて、暦は天の月。
 無言の食事の後、アイーシャはエシャールから片時も離れようとしなかった。
 エシャールは、顔色はよくないものの落ち着いていた。その彼の横顔にようやく
アイーシャもいつもの彼女の空気を取り戻し始めた。
「思い出せぬのは…予想以上に辛い思いをしたからだろうか」
 アイーシャにとって、これまでの人生で執事というものは不要な存在だった。
これにて第七章は終わりです。
とうとうエシャールの記憶も戻り始めたわけですが。
実はまだ完全ではないんですね、
彼の記憶は。
読んでいただいていればわかるかと思いますけども。
エシャールの焦燥感、
アイーシャの不安感、
執事の気持ち、
天帝の心境…。
この先明らかになっていくエシャールの記憶で、
いろんなことに決着がついていく予定なのですが、
果たして…?

ところで。
ストックがなくなってきました(笑)。
毎日更新は厳しくなってきたかなぁなんて
少々不安に…。
いや、毎回一部書き下ろしみたいにして
少し長くしたりはしてるんですけども。
まぁとにかくがんばります。
相変わらず携帯にプロット打ち込んでるんで(笑)。
 漣の都への旅が始まった。日に日に口数が少なくなっていくエシャールを、
アイーシャは心配していた。
 エシャールの顔色が、日に日に優れなくなっていく。アイーシャもそして執事も心配でたまらなかったが、何も言えない日々が続いていた。
『海の都での記憶がほとんどない…何故だ。漣の都のことを考えると吐気さえ覚える…』
 エシャールが旅を始めた頃よりも、漣の都は寂れてしまったようだ。
 震える背中を黙って見ていたアイーシャだったが、そのままにしていたらエシャールが消えてしまいそうで、思わず背中から抱きしめた。
 抱きしめたまま、エシャールは続ける。
 ウィンディアを走らせながら、エシャールは別れた時の妹を思い出していた。
「間に合ってよかった…」
 しばらく無言だったエシャールが突然口を開いた。
え〜今日から愛機が変わりました。
これまではWindowsXPのマシンだったんですが、
今日からはiMacでの更新です。
ちょっとIEとは見え方が違うかもしれん。
特に字の割り振り。ちょっと難しくなったかな。
まぁでもこのスタイルは変えられないので、これからも文字数数えてがんばります(笑)。
まだまだ…続きますよ、ほんとに…(笑)。
 しばらく優しくアイーシャと見つめ合っていたエシャールだったが、執事に向かって小さな袋を差し出した。
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