さてここまでくるとやっと物語が一段落するなぁといった感じなんですが。
ああ、まだまだ一波乱も二波乱もありますって(笑)。
今から軽く予告をしておくと、
とりあえず第十一章で一段落の予定。
その後は。
第二部という扱いにしようかと。
だって何章までいくねんって感じになるでしょ(笑)。
で、見ていただくにあたって、
何らかの目印もいるかなぁと。
一段落ついたところでいろいろ説明する場をもうけたいなぁとか。
思ったり思わなかったり(笑)。
最初の頃の読み返すと、
更新少ない(笑)。
最近の更新えらく多かったんやなぁとか思ってしまいます。
まぁいいです。
区切りのいいところでと思いながら毎日更新していますのでね〜。
しかしまぁ…エシャール、苦労が続くね…(笑)。
「お兄様がもうすぐいらっしゃるのね?」
 目の前に広がるのは埃っぽい廃屋の一室。
 絶句して立ち尽くすエシャールを見ていたアイーシャが、つかつかとセアラに歩み寄った。
 町外れにある高級宿に、ウィンディアを停めた。中から下男が出て来て手綱をエシャールから受け取る。
 翌朝アイーシャが目覚めると、エシャールはまだ眠っていた。
 かきあげた髪が、開けた窓から入って来る風に靡いてエシャールは少し顔を顰めた。
 エシャールが渡してくれた衣は幾重にも重なった部分があり、アイーシャは初めて着る装束で手間取った。
 漣の執政官屋敷は、都の中心を臨む丘の上にある。
 エシャール達が座るのを待ってから、漣の執政官は座った。
 エシャールは戸惑い気味のハワークに薄く笑って頷いた。何を考えているのかわからぬようなその笑顔に、ますますハワークは戸惑った。
 ウィンディアに跨がったエシャールは、執事に言った。
 疲れたからと横になったセアラの部屋を出て、執事は泉の執政官を客室に通した。もちろん、配下にセアラを見張らせるのは忘れない。
 執事が城門に急いで向かうと、エシャール夫妻が近くの店から出て来るところだった。食事をしていたのだろう。
 泉の執政官は毎日決まった時間にセアラを訪ねた。
 海の都、執政官屋敷に一番近い東門にエシャール一行がさしかかった。
 手を握ったままで寝室に入ると、アイーシャが背中にしがみついてきた。
 屋敷に戻った翌日から、エシャールの執政官としての日々が始まった。
 レットの足音が遠ざかると、エシャールは筆を置いて執事を軽く睨んだ。
 アイーシャはひたむきで、健気だ。ただひたすらエシャールを愛して生きている。その一途さには、執事も絆されている。
 そこに間が悪く、リディアが連れて来た子供達が駆け込んで来た。執事はエシャールの瞳にしまった、と思ったが、遅かった。
「リリス」
 執事の声は、低く、冷たかった。
 護衛官長レットの命令で、3人の配下が漣の都に来ていた。例の廃屋の調査である。
 各地を見て回るという当初の目的はどこへやら、泉の執政官は今日もセアラのお相手である。
 セアラがじっと足先を流れて行く水を見ている。だがその表情はどこか穏やかだ。リューラスは満足げに見上げていた。
 雪の月に入り、聖都も慌ただしくなってきた。巡礼の数が少しだけ減り、皆冬支度を行い、新年の儀式に備えるのである。
 しばしの静寂の後、天帝の感情を抑えた声が書院に響く。
 天帝がかねてより奏上していた碧の執政官の真の名は、天帝が明け方の浅い眠りについている時に至上から啓示があった。
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