エシャールが去った大広間に、安堵の空気が流れた。天帝がここにいるのといないのとでは、空気が違いすぎる。
 酒に酔い、真っ赤な顔で迫って来る叔父。おぞましいことを口走りながら、被いかぶさって来る。
『どうせお前もそのうち客を取るんだ。今のうちに男を覚えておけ』
 ここは売春宿。叔父が何を言っているのか、ようやく思い当たる。服を引きちぎられながら、雨の中を必死で逃げ出した。
 海の都の娘達は、夢見心地で御曹司のことを話す。
「蒼銀の御曹司様は、美しくて、賢しくて、まるで神話の時代の神様のよう。きっと海神様はあんな方に違いない。御曹司様はこの世の方とは思えない」
と。
 聖譜を綴ることがなくなって、どれほどの時が流れたかと、壁一面にしまわれた聖譜の山を見てジークフリードは感慨に浸る。
『蒼の都の物語』は、完結とさせていただきます。
外伝9って、また半端なねぇ…(笑)。
でもまぁ、これで全員にある程度決着ついたかなと思いますので。

さて休みもせずに新作いきます。
今度はまた全く違う世界の話です。
でも…主役がなぁ…(苦笑)。

読んでいただいてほんとありがとうございました。
新作もよろしくお願いします。
 カストラル帝国南部、軍港ミスト。
 数ある国々の中で最も規模の大きい軍港で、カストラル帝国海軍の総司令部があることで有名な街でもある。
 総司令部への出頭を命じられたのは3時間前。海軍病院の主治医からは猛反対されたが、副官に軍服を持って来させて無理矢理退院してきた。
気分がのっているんでしょうか(笑)。
今日だけで多分6つくらい更新してるかと思うんですけど。
更新ペースに何故差が出るか。
元ネタがきっちり作られているものであるか、
ぶっつけのものかというところに差が出ます(笑)。
外伝は元々書くつもりはなかったものなので、
どうしても考える時間が必要なんですな。
でも新作はすでに前々からちょっとずつプロットを作成している。
なので早いと。書きまくってると(笑)。
連休中はがんばりますが、また不定期になりそうな勢いです。
それでもよろしくお付き合い下さい(笑)。
 結局ジュリアスは、海軍総司令部からそのまま帝都に戻って来た。宿舎の合鍵はダインが持っているし、問題はないと踏んだのである。
「着替えなさいね、ジュリアス。軍服はすぐにお洗濯に出しますから」
“中将閣下!最後尾の第四小隊が奇襲を受けて壊滅状態に!!”
 右腕に、クレスティアの重みが軽くかかる。
「もう…お怪我がひどくなってしまうわ、ジュリアス」
 息苦しい。
 何かに追われるように目を開けた。暗闇に目が慣れるのを待つ前に、ライターで火を灯し、そのままベッドを抜け出して部屋の明かりをつける。
「おはようございます、お父様」
「…おはようございます、侯爵」
 陸軍総司令部は、皇帝一家が住まう皇宮を守る役目を担い、皇宮の敷地の隣に設置されている。
 ゲノアはゴルデンとジュリアスが一服するのを見計らって、咳払いした。
 総司令官執務室を出て、第一元帥府の棟に行き、ゲノアの執務室へ入った途端、ジュリアスは壁に拳を打ち付けた。
「こちらがセイジェル中将閣下の執務室です。宿舎は隣の棟になります。第一師団の部下達と同じ棟になりますが…」
「それはかまわん。寝るだけの場所だ。煙草が吸えて、シャワーを浴びれれば問題はない。訓練場と執務室を往復するだけだから」
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