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2006.02.01
蒼の都の物語・121
抱きしめられたままアイーシャはしばらく泣いていたが、やがて口を開いた。
「あなた、私ね…あなたが記憶を取り戻すことは恐れないって言ったけれど、
ほんとは怖くて仕方ないの」
アイーシャはそう言って、抱きつく腕に力を籠めた。すぐに優しく、だが力強く
エシャールが抱き返してくれる。
「この指輪の石の名前が天帝に由来してることも、あなたの記憶に繋がるもの
なんじゃないかって思ったら、急にあなたが遠く感じて。怖くて、怖くて…。
蒼い夢…って、ずっとみてるでしょう?だから、そのことも繋がるんじゃないかとか、
いっぱい、いっぱい考えちゃって…」
エシャールは目を閉じた。こんなに不安にさせていたとは。
「アイーシャ、誓ったはずだ。たとえどんな真実がわかったとしても、そなたを
泣かせたりしないと。そなたのこの手は、どんなことがあっても離しはしない」
失うかもしれないという恐怖は、エシャールにもある。それでも、誓いたかった。
この胸の内にある妻への愛情を、どうしても知っていてほしかったのだ。
「エシャール…」
「この世で何より大切なそなたを、失うようなことはせぬ」
エシャールはアイーシャを抱えあげ、そのまま口づけた。首に抱きついてくる
アイーシャの髪に顔を埋めて、その奥の首にも口づける。
こんなに愛しい人を失うことなど、考えたくもない。ふたりの想いは、同じなのだ。
体で想いを交した後、エシャールがふと思い出したように言った。
「アイーシャ、明日も仕事になってしまった」
腕の中でうっとりしていたアイーシャが顔をあげる。
「どうして?」
「…そなたのことが心配で、早く帰ってきてしまったゆえ…明日も来いと言われてな」
腕の中の妻は、聞こえないふりをして笑った。
ほんとは怖くて仕方ないの」
アイーシャはそう言って、抱きつく腕に力を籠めた。すぐに優しく、だが力強く
エシャールが抱き返してくれる。
「この指輪の石の名前が天帝に由来してることも、あなたの記憶に繋がるもの
なんじゃないかって思ったら、急にあなたが遠く感じて。怖くて、怖くて…。
蒼い夢…って、ずっとみてるでしょう?だから、そのことも繋がるんじゃないかとか、
いっぱい、いっぱい考えちゃって…」
エシャールは目を閉じた。こんなに不安にさせていたとは。
「アイーシャ、誓ったはずだ。たとえどんな真実がわかったとしても、そなたを
泣かせたりしないと。そなたのこの手は、どんなことがあっても離しはしない」
失うかもしれないという恐怖は、エシャールにもある。それでも、誓いたかった。
この胸の内にある妻への愛情を、どうしても知っていてほしかったのだ。
「エシャール…」
「この世で何より大切なそなたを、失うようなことはせぬ」
エシャールはアイーシャを抱えあげ、そのまま口づけた。首に抱きついてくる
アイーシャの髪に顔を埋めて、その奥の首にも口づける。
こんなに愛しい人を失うことなど、考えたくもない。ふたりの想いは、同じなのだ。
体で想いを交した後、エシャールがふと思い出したように言った。
「アイーシャ、明日も仕事になってしまった」
腕の中でうっとりしていたアイーシャが顔をあげる。
「どうして?」
「…そなたのことが心配で、早く帰ってきてしまったゆえ…明日も来いと言われてな」
腕の中の妻は、聞こえないふりをして笑った。
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